百鬼夜行夜話 008「平安時代という切り口 2」片山通夫

この時代、庶民の生活は先に述べたような驚くほど貧しい生活だったが、いわゆる貴族の生活はとても優雅だった。筆者などは高校時代の古典の授業で出てくる源氏物語に関して「光源氏の夜遊び」と揶揄したものだった。(必然的に成績は最悪!?)

餓鬼の図

しかし今のように科学的な考えはなかったため、想像の世界は勢い妖怪変化が跋扈する。迷信がはびこる。権力争いの結果殺害されたり流罪になった人の亡霊が亰の都を脅かすという事態になった。特に火葬でもなく土葬でもなく遺体をそのまま墓地に捨てておいた時代だ。様々な不思議が人々の口に上ることとなったと想像する。