宿場町シリーズ《西国街道・芥川宿 下》文・写真 井上脩身

脇本陣に代わる大商家

「一里塚三宝大荒神」の祠

7人の公卿、公家は痛い足を引きずりながら宿場内を進んでいく。彼らはどこに宿泊したのであろうか。
享保19(1734)年の「芥川宿絵図」によると、一里塚―芥川橋間の街道の両側に157戸が軒を並べていた。一里塚はすでに述べたように、宿場のほぼ中央に位置しており、ここから芥川橋までの距離は約400メートルとそう長くはない。商家がぎっしり並んでいたことがうかがえる。天保14(1843)年の「宿村大概帳」には人別1150、家数253と記録されており、7人が宿場に足を踏み入れたとき、戸数は250前後であったであろう。 “宿場町シリーズ《西国街道・芥川宿 下》文・写真 井上脩身” の続きを読む