冬の夜更けは・・・001《師走に思う》片山通夫

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秋が過ぎて冬が来る。

初冬という冬を表す言葉がある。大辞林の解説では「陰暦では春夏秋冬それぞれに「初~」「仲~」「晩~」とつけると月の表示となり、『大辞林』のような記述となります。「初」がつく月はその字の通り季節のはじめをあらわします。「孟」も「初」と同様で、『全訳漢辞海 第二版』によると「四季で、それぞれの三か月のうち最初であるさま。《孟・仲・季の順》「孟春(=正月)・仲春(=二月)・季春(=三月)」「孟夏(=四月)」「孟秋(=七月)」「孟冬(=十月)」」とあります。」とある。

陰暦10月1日、そのころから、12月上旬までににあたるようでる。

いずれにしても秋が去って冬の始まりを指す。11月は霜月。季節感がわかるような和風月名で各月を表現しており、その11番目の月を「霜月」と呼んでいたす。現在でも、陽暦(新暦)11月に当てはめ「霜月=11月の和風月名」として用いていることはご承知の通り。

そして今月は師走。僧侶が走り回る忙しさ「師走」の由来は、僧侶のような普段落ちついている人でも、この月は多忙で走り回るようになるという意味から名付けられたという説。 では、なぜ僧侶は歳末に忙しくなるのかというと、毎年年末に仏名会(ぶつみょうえ)という法要があるからだという。
また、12月は1年の最後の月の意味から「極月(ごくげつ、ごくづき)」、「窮月(きゅうげつ)」、「限りの月(かぎりのつき)」などの異称があります。古い年を除くという意味で、「除月(じょげつ)」とも呼ばれる。
これは、大晦日の晩を「除夜(じょや)」と呼ぶのと同じ理由です。
「春待月」とも。

僧も走る12月。気を付けて過ごしてください。寒い冬の夜更けは特に…。