読切連載アカンタレ勘太 11-2《板イカダのそうなん》文・挿画  いのしゅうじ

勘太のおにいさんの淳吉が「日本の秘境」という本をひらいた。

おかあさんに買ってもらったばかり。めずらしい風景の写真がもりだくさんだ。

淳吉の目はイカダの写真にクギづけ。題は「瀞(とろ)峡の筏(いかだ)下り」。瀞の岩と岩のあいだをイカダがぬっていく。

瀞峡は近畿南部の山奥の深い谷だ。イカダ師はあら波をものともしない、とかいてある。 “読切連載アカンタレ勘太 11-2《板イカダのそうなん》文・挿画  いのしゅうじ” の続きを読む