
初めに。
筆者が何年も前からこよなく愛している地域の一つに南京都地区がある。その地域にはけっこうな歴史があることに気が付いたのである。何しろその条件がそろっている。南に明日香、平城、北には平安の都、そして水運と開墾に十分な水量を誇り難波の海に最後は注ぐ木津川。真に条件が整いすぎていると思う。
かの継体天皇が明日香の都をうかがった地域でもある。継体天皇に関しては、井上満朗氏(歴史学者、京都産業大学名誉教授)の「継体天皇と河内馬飼首荒籠」という論文に詳しい。
この地域は古来「山城国」と呼ばれた。「やましろ」は、古くは「山背」「山代」と記され、7世紀に「山背国」という表記で国が建てられた。 この名称は、平城京から見て「奈良山のうしろ」にあたる地域であることから来ていると云われている。 “冬の夜更けは・・・山城の国物語《木津川界隈》片山通夫” の続きを読む