連載コラム・日本の島できごと事典 その52《オロンコ岩》渡辺幸重

北海道の知床半島北岸に網走湾に面してオロンコ岩と呼ばれるドーム状の岩島があります。陸続きになっている大きな岩で、ウトロ崎へのトンネル道路が貫通しています。頂上にはオロンコ岩チャシ遺跡があり、先住民族「オロッコ」の夏家の炉跡であるといわれます。オロンコ岩の名称はオロッコ族に由来しますが、自らは“ウィルタ”と呼んでおり、ウィルタ協会はオロッコを蔑称だとしています。
昔、オロンコ岩にはウィルタ族の砦(オロンコ岩チャシ)があり、その南西約1kmのチャシコツ崎(亀岩)にはアイヌ族の砦(ウトロチャシ)がありました。両者は戦い、アイヌが勝利したといわれますが、以下のような伝承もあります。

写真:オロンコ岩(Webサイト<お城解説「日本全国」1100情報【城旅人】>より)https://sirotabi.com/1039/

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