原発を考える《坂本龍一の「脱原発」#3》文 井上脩身

『坂本龍一×東京新聞 脱原発とメディアを考える』の表紙
『坂本龍一×東京新聞 脱原発とメディアを考える』の表紙

「核のゴミ処分の国際ルールを」

東京新聞の記者たちとの討論では使用済み核燃料の処分についても話題にのぼった。わが国の原発の半数以上が、使用済み核燃料の貯蔵率について、法令で定められた量の8割を超えており、「トイレなきマンション」が現実問題になっている。六ケ所村の再処理工場建設は迷走をつづけ、プルサーマル計画は、高速増殖炉「もんじゅ」の廃炉で頓挫している。こうしたなか、高レベル放射性廃棄物(核のゴミ)の最終処分場の選定をめぐり、北海道の寿都、神恵内の2町が公募に応じた。

この討論は2町が手を挙げる前に行われたが、処分についての見通しがほとんどないことはその後も変わらない。

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