旅するカメラ《穴太積みの里》片山通夫

「穴太」は「あのう」と読む。滋賀県は比叡山のふもと、日吉神社の門前町として今も栄えている坂本の在に「石垣の町」がある。いや、坂本の町そのものが石垣の町なのだ。比叡山から琵琶湖に向かってなだらかな坂の町でもある。ちなみに日吉神社はおよそ2100年前、崇神天皇7年に創祀された、全国3800余の日吉・日枝・山王神社の総本宮だということだ。
その坂本の町の近くに「穴太」という集落がある。この集落からでた石積みのプロを、古来「穴太衆(あのうしゅう)」と呼んだ。穴太衆は、日本の近世初期にあたる安土桃山時代に活躍した石工の集団。主に寺院や城郭などの石垣施工を行った技術者集団である。
 穴太衆が積んだとされる石垣は随所にみられる。例えば 金沢城、安土城、彦根城、竹田城、篠山城、角牟礼城(つのむれじょう)、高知城、洲本城などがそうである。

石垣の町・大津市坂本

《地図ぶらあるき》 オイミャコン・100:中川眞須良

 2018年・夏・日本国内観測史上最高気温が記録されたことはこの年の酷暑を物語っている。最高が記録されたのであれば逆に最低が・・・・、それも世界最低気温が気になるのが私の性格である。単に地球上の観測値ならば南極大陸でのマイナス89度前後の記録はすぐに見つけられるがこれにはあまり興味が湧かない。地球上、北半球での過去の最低気温の観測地はオイミャコン、その値はマイナス67・7度にすぐにたどり着いた。


このオイミヤコン、どのような場所なのか・・・、その地は、ロシア極東連邦管区、サハ共和国東部、南北に走る2本の山脈間に位置する広大な高原(北海道の面積以上)の一つの地域内の一つの町ウスチネラ(行政中心地)から更に南へ100キロメートル以上離れた村である。
人口100数十人のこの村、人間が定住する場所で地球上での最低気温を記録したことにより北半球の寒極と呼ばれている。
1)北緯63度27分、標高741メートル、盆地の南奥に位置する。
1)1月の平均気温マイナス46、4度、同月の最低平均気温マイナス50度。
 公式的には1933年2月6日観測された気温、マイナス67、7度などがその概要である。
 測定方法が異なるが同地区から北北西に600キロメートルの町ウェルボヤンスクでは1892年、マイナス69・8度が観測された事実があると議論になり、また1924年の地質探査の時にこのオイミヤコンでマイナス71・2度が観測されたとする非公式情報もあるなど記録公認も大変である。



3月に入りました。

Lapizのサイトでは今月から巻頭言をはじめ春号に掲載している記事を順に紹介してゆきます。お楽しみに。

また「ジョセフ・ヒコの幕末維新」は連載5回を別冊として掲載してゆきます。