新刊紹介「光太 虹の国に行く」  いのしゅうじ(本名・井上脩身) 著

中学1年生の光太が同級生のケイ子とともに、1万匹のタマムシが引く飛行機に乗って虹の国に行き、虹の国の子どもたちと冒険をする物語。
虹の国に行けるのは大空に上下に二重の虹(ダブルレインボー)がかかるときだけ。光太とケイ子は、天使のような姿のエンゼに導かれて虹の国の飛行場に降りたちました。笑うことができない虹の国小学校アイ組の5人と、ヤリの山のてっぺんにあるという伝説の秘宝、「笑いの白玉」にであうための冒険にでかけます。
笑いの白玉にふれて、存分に笑い合った光太、ケイ子とアイ組の仲間は、今度は無人島を探検、笑わないことから人魚の姿にさせられた女王さまの姉君に出会います。姉君は笑えるようになり、元の姿にもどりました。
光太らは次いで副虹の国へ。ここでは王子さまが質素な暮らしをしているなど、何もかもが逆さ。「学問ができないことが大事」というのが王子さまの方針なので、子どもたちは伸び伸びと好きなことに取り組んでいます。魚と話せる子、昼間でも星が見える子??。
さまざまな体験をした光太。はたして夢なのか現(うつつ)であったのか。
以上が粗筋。いじめに遭って日々悲しいおもいでいる子どもたちが多いなか、心から笑える学校に、そして一人一人が違うことを認め合う学校に、との思いをこの作品に込めました。
「光太 虹の国に行く」は定価1200円+税。アマゾンで購入できます。

文芸社 刊  ISBN:978-4-286-24684-0
定価:1,320円 (本体 1,200円)
判型:四六上
ページ数:164
発刊日:2023/11/15
ジャンル:童話

【出版案内】北博文写真集 breath of CITY monochrome photography

北博文写真集 breath of CITY monochrome photography
日々変化する都市光景を一期一会として感じるままにファインダー内のレンズフレーム枠全体でトリミングして撮影し、自家暗室にてフイルム現像し印画紙に焼き付けています。

人間が利便性を探求し、長い時間を費やして作り上げてきた都市が今や自らの
生きる術を得たかのように朝・昼・晩と表情を変えながら、そこに生きる人たちの心を揺さぶり、その反応を眺めているかのような虚実的な都市の空気感を捉えていきたいと思っています。

出版社 NextPublishing Authors Press (2023/7/27)
発売日 2023/7/27
言語 日本語
オンデマンド (ペーパーバック) 117ページ
ISBN-10 4802083831
ISBN-13 978-4802083836
寸法 21.59 x 0.69 x 27.94 cm

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■新刊のお報せ《新版 日本の島事典 》編集室

*『新版 日本の島事典』* 上下卷計1,600頁 ¥77,000(税込)
監修・編著:長嶋俊介・渡辺幸重 三交社刊
2022年12月6日刊行予定
27年ぶりの改訂新版で国土地理院地図情報をベースに日本の島嶼(島・岩礁)を
精査し、新定義「周囲0.1㎞以上及び0.1㎞未満の名称付き自然島」による我が国
の島嶼数を初めて1万5,528とした。本書は、これを基に有人島など歴史的に重要
な約2,000の島の「沿革」を著し、都道府県別に無人島・人工島などを含む島嶼の「現在」を示した歴史的大著である。上製本、ケース入り、分売不可。
◎内容
・はじめに 基礎データ(島数概要)
・第1部 日本の島々(解説編)
・第2部 島々の歴史(年表編)・第3部 島嶼県別集計(データ編)
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好評発売中!《片山通夫写真集 ONCE UPON A TIME》編集室

片山通夫写真集 ONCE UPON A TIME 表紙

2022年10月23日発売開始
60年代から撮り続けたドキュメンタリー写真集。1960年代のキューバ、「北送」と呼ばれた在日朝鮮人の祖国帰還の新潟港。ブルガリア、チェコ、ルーマニアなど東欧諸国の民主化や廃墟となったチョルノブイリ、作者のライフワークとなったサハリンの戦後問題。そして時代を映す日本の折々の風景をモノクロームで描いた作品集。
全286頁。モノクローム写真239点を収録。

 

 

本体価格 3600円(税込)+送料(370円)
お問合せ・ご注文はメールで。オンデマンド印刷。
お名前、電話番号、郵送先など連絡先をお忘れなく。
info*609studio.com
*→@に変えてください。 “好評発売中!《片山通夫写真集 ONCE UPON A TIME》編集室” の続きを読む

近刊解説《片山通夫写真集 ONCE UPON A TIME》井上脩身

「片山作品に見る冷戦下のフォトジャーナリズム」 003

祖国への帰還の夢とおく
 米ソ冷戦はヤルタ会談に始まった、と述べた。その合意に基づくヤルタ協定で、樺太南部はソ連に返還されることとされた。この会談の3カ月後、同じアメリカ、イギリス、ソ連の3カ国によってポツダム会議が開かれ、日本はポツダム宣言を受諾して無条件降伏。1951年のサンフランシスコ講和条約で南樺太の全ての権利を放棄することになった。

南樺太は日露戦争後の1905年のポーツマス条約によって日本の領土となり、1931年には、漁業、林業、製紙業を中心に日本人40万6557人が移住していた。 “近刊解説《片山通夫写真集 ONCE UPON A TIME》井上脩身” の続きを読む

近刊解説《片山通夫写真集 ONCE UPON A TIME》井上脩身

「片山作品に見る冷戦下のフォトジャーナリズム」 002

陽気さの奥の翳を捉えるカメラアイ

キューバの近現代の歴史を概観しておこう。
スペインの支配下にあったキューバが1902年に独立した後、製糖産業などにアメリカ資本が多数進出。1952年、バティスタがクーデターで政権を奪取すると、アメリカのキューバ支配がいっそう進んだ。バティスタ独裁政治に反旗を掲げたカストロは、メキシコに亡命中にゲバラに出会って後の1956年にキューバに上陸、2年余りのゲリラ闘争のすえ、1959年1月、バティスタを国外に追放、革命政権を樹立した。 “近刊解説《片山通夫写真集 ONCE UPON A TIME》井上脩身” の続きを読む

近刊解説《片山通夫写真集 ONCE UPON A TIME》井上脩身

「片山作品に見る冷戦下のフォトジャーナリズム」 001

片山通夫さんは私と同い年の1944年生まれである。高校に入学したのが1960年、いわゆる安保の年だ。安保条約はつまるところ東西冷戦のなか、わが国がアメリカの核の傘に入ることであったといえるだろう。核戦争の恐れは1962年のキューバ危機により具体的恐怖となり、人類は核の均衡という緊張状態のなかで息をつめて生きていくことになる。こうした時代背景をうけて、若き日の片山さんはカメラを手にキューバにとび、米ソ対立の最前線にあるカリブの国の人たちの実相に迫った。そこで磨いたカメラアイはやがて日本の敗戦でサハリンに取り残された朝鮮人に向ける。深いしわの奥ににじむ誇りと尊厳。片山さんはレンズを通して物言わぬ辺境の地の人たちに寄り添う。そこに私はフォトジャーナリストとしての鋭い時代感覚と温もりある人間性をみる。 “近刊解説《片山通夫写真集 ONCE UPON A TIME》井上脩身” の続きを読む