Lapiz2017冬号から《びえんと・立憲民主党と希望の党の明暗》:井上脩身

10月に行われた衆院選で私は2人の候補者に注目した。一人は立憲民主党から立った大阪10区の辻元清美氏、もうひとりは希望の党から出馬した奈良1区の馬淵澄夫氏だ。二人はささやかながら私には縁があるのだ。選挙中の新聞社の調査では、ともに自民党の候補者に先行し優位に立っていた。結果は辻元氏が小選挙区で当選したのに対し、馬淵氏は小選挙区で落選、比例復活もならず、涙をのんだ。両氏は1960年生まれで民主党政権時代、国土交通副大臣(馬淵氏は後、国交相に就任)を務めた仲だ。民進党が立憲民主党と希望の党に分裂した今回選挙。辻元、馬淵両氏は両党の明暗の象徴であった。
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Lapiz2017冬号から《原発を考える・原発国民投票の可能性を探る》:井上脩身

~民意に沿った政策実現に向けて~
九州電力は佐賀県の玄海原発3、4号機を2018年3月までに再稼働させる方針を示しているが、佐賀新聞が11月に県民世論調査を行ったところ、再稼働反対が賛成を上回った。各種の原発世論調査でも「再稼働ノー」の声が3分の2近くを占めており、反原発は国民世論といっても過言でない。ところが10月22日に投開票された衆院選では原発推進を掲げる自民党が大勝、安倍晋三首相は「国民に支持されている」として、再び原発大国への道を歩みだしている。現在の小選挙区制度のもとでは、国民の声が国政に反映されないことはもはや明白だ。福島原発事故後、「原発再稼働の是非を政治家に任せるのでなく、住民の意思で」と、原発国民投票法制定を求める市民団体が誕生した。福島事故から6年9カ月がたった今も署名活動を行っている。事故風化が進む中、原発国民投票は実現できるのか。問題点を探った。
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Lapiz2017冬号から《巻頭言》:井上脩身編集長

 議会制民主主義は危機にひんしているのではないでしょうか。10月に行われた衆院選の結果に暗たんたる思いにかられました。小選挙区での自民党の得票率は48・2%。半数に達していません。ところが獲得議席数は218、議席占有率は75・4%です。民意では半数の支持も得ていないのに4分の3の議席を得る。マジックというほかありません。マスコミはこぞって「自民圧勝」と伝えました。裏返せば野党完敗です。いや敗れたのは議会制民主主義ではないでしょうか。選挙は民主主義の根幹をなすものです。その選挙が民意と全くかけ離れたものであれば、民主主義は土台から崩れます。いや、安倍一強が続いている現状をみれば、もう崩れているというべきでしょう。
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