Lapiz2018夏号《coverstory 鄭泰植の挑戦》:片山通夫

ソ連軍の樺太侵攻と敗戦

鄭泰植(左写真)は1930年(昭和5年)12月生まれというから、今年87歳になる。植民地朝鮮で生まれ1943年に樺太で働く父・好潤(ホユン)を頼って西柵丹へ渡った。戦況が厳しくなるにつれて、樺太の石炭を本土へ運ぶことができなくなった。制海権を敵側に奪われて来たのである。日本政府は樺太の炭鉱の閉鎖を決め、炭鉱夫など労働者を本土の常磐炭鉱と筑豊炭鉱へ移動させた。好潤は九州の筑豊炭鉱へ移動し、そこで日本の敗戦を知った。その頃、好潤の帰りを待つ泰植たちの一家の住む樺太はソ連軍によって攻撃されていた。樺太の敗戦は8月19日以降に徐々に進んだものの、ソ連軍の上陸作戦による戦線拡大もあった。8月23日頃までに日本軍の主要部隊との停戦が成立し、8月25日の大泊(現コルサコフ)占領をもって樺太の戦いは終わった。 “Lapiz2018夏号《coverstory 鄭泰植の挑戦》:片山通夫” の続きを読む

Lapiz2018夏号《空撮の世界・富山県砺波平野の散居村》:小田真

散居村は広大な耕地の中に民家(孤立荘宅)
が散らばって点在する集落形態をいう。我が
国でも最大の面積を誇角は富山県砺波平野で
あり、およそ 220 平方キロメートルに 7,000
戸程度が散在している。砺波平野の散居村は
16 世紀から 17 世紀にかけて成立したと考え
れれている。通常の集落は家屋が一か所に集
まっているが、ここでは散居している。一説
には広大な平野を見渡せれば検地などの時不
利であるために、散居して各家には屋敷林を
植えて見渡せなくしたとも言われているが、定かではない。

Lapiz2018夏号《巻頭言》:井上脩身編集長

国立公文書館(東京都千代田区)で今春、特別展「江戸幕府最後の闘い――幕末の文武改革」が開かれました。今年が明治元年(1868年)から150周年に当たるのを記念しての企画です。新聞に「江戸幕府も近代国家への脱皮を試みていたことがわかる」と紹介されていました。NHKの大河ドラマ「西郷どん」を欠かさず見ている私は何らかの知識を得たいとおもい、4月末、展覧会をのぞいてみました。 “Lapiz2018夏号《巻頭言》:井上脩身編集長” の続きを読む

Lapiz2018夏号は6月10日発行です

主な項目
カバーストーリー「チョン・テシクの挑戦」
巻末グラフ「東洋のマチュペチュ」
三匹が撮る!、編集長が行く、小田真・空撮の世界
連載・明治150年「ジョセフ・ヒコの幕末維新」
その他