LAPIZ2020冬号Vol.36《巻頭言》Lapiz編集長 井上脩身

伊藤詩織さん

 アメリカの大統領選は前副大統領のジョージ・バイデン氏が勝利しました。敗れた現職大統領のドナルド・トランプ氏は、「開票に不正があった」などとして法廷闘争による大逆転を狙っていますが、その悪あがきは世界中から冷笑をかっています。
トランプ氏の敗因はいろいろあるようです。新型コロナウイルスの感染力を軽視したことに加えて、ロシア疑惑、脱税疑惑など、彼につきまとううさん臭さに多くの人たちが嫌気をさしていました。セクハラ疑惑もその一つです。女性票が逃げていくのも当然のことでした
セクハラといえば、アメリカのタイム誌の「世界で最も影響力のある100人」に、自らの性暴力被害を公表したジャーナリストの伊藤詩織さんが選ばれました。性被害を受けたことを公にした勇気と、それによって性暴力告発キャンペーン「♯MeToo運動」を後押ししたことが評価されたとみられています。 “LAPIZ2020冬号Vol.36《巻頭言》Lapiz編集長 井上脩身” の続きを読む