とりとめのない話《風と気配と地蔵さんと・その2》中川眞須良

画像はイメージ

金岡の六地蔵
仏教界で人は死後 生前の善行悪行により六つのゆく道に分かれ その各道を指し示し 苦から救うため人の前に仏が姿を変えた存在が「地蔵」とも言われている。旧堺市内から東に伸びる長尾街道を約2キロ 少し北側に昔から特に多くの人々が葬られた事を誰もが知る集団墓地の存在は市の歴史にも記されているが 今はその周囲のフェンスに加え 高層マンション 市の施設 公園 商店などが出来、この場を見通せる場所は少なくなり 関係者のみが知る存在になっているようだ。ただ公園の一角から東側の墓地に目をやれば、伸び放題の雑草の奥に多数の墓石、二十体以上の仏像がならび、公園に接する端には六体の地蔵尊が等間隔で南北方向に西を向いて立っている。いわゆる「六地蔵尊」であることはすぐにわかるが何か別名で呼ばれているのだろうか、公園付近の人に尋ねても誰もが首を傾げるだけなので「金岡の六地蔵」としておく。  “とりとめのない話《風と気配と地蔵さんと・その2》中川眞須良” の続きを読む