連載コラム・日本の島できごと事典 その79《犬田布騒動》渡辺幸重

島人の決起を描いた画(「犬田布騒動150周年シンポ」資料)

 1604(慶長14)年の薩摩藩による琉球侵攻以降、奄美群島(鹿児島県)は薩摩藩の直轄支配を受け、黒砂糖の専売制度(砂糖総買入制)が敷かれて過酷な搾取を受けました。藩はサトウキビの作付を強制して黒糖の保有や売買を禁じ、私的売買(密売)は死罪という思い罪を科しました。そのなかで1864(元治元)年、徳之島の犬田布(いんたぶ)村で農民一揆が起きました。これを犬田布騒動または犬田布義戦(ぎせん)と呼びます。 “連載コラム・日本の島できごと事典 その79《犬田布騒動》渡辺幸重” の続きを読む