グラフ誌Lapizから発行延期のお知らせ

グラフ誌 Lapiz 読者の皆様へ。

昨今のコロナウイルスの影響で毎年6月1日発行の夏号の発行は
取材もままなりませんので、見合わせうことといたします。
現在の予定では夏・秋合併号を8月半ばに発行する予定でおります。

この間、当ホームページでコラムなどを掲載してゆく予定でおります。ぜひお読みください。

皆様におかれましても、くれぐれもお気をお付けください。

原発を考える「飯館村を漆特産の古里に」井上脩身

福島県飯舘村の村議会議員、佐藤健太氏(写真)が2019年12月15日、大阪で開かれた「チェルノブイリ・ヒバクシャ救援関西」の集会で講演した。演題は「全村避難を強いられた村――飯舘村の8年とこれから」。佐藤村議は自然が豊かな美しい村の人たちが、福島第一原発の事故によって避難を余儀なくされた実態や除染状況、原発に頼らない再生エネルギーの現状などを説明したあと、復興事業の一つとして自ら先頭に立って取り組んでいる漆生産について報告した。福島原発事故からまる9年がたったが、村内居住者は事故前の20%に過ぎない。8割の人が古里に戻らない理由の一つに畜産業以外にこれといった産業がないことがある。その畜産では放射能汚染の不安を拭い去ることができず、いまだに見通しがたたないのが実態だ。そうしたなか、漆を新たな特産物にしようというのである。まだ夢の域を脱していないが、「脱原発」の村づくりへの挑戦が注目されている。 “原発を考える「飯館村を漆特産の古里に」井上脩身” の続きを読む

Lapiz 2020春号 びえんと Lapiz編集長 井上脩身

「憲法9条と世界の記憶」

もし九条すべての国にあったなら
今年1月1日付毎日新聞の川柳欄「仲畑流万能川柳」(仲畑貴志選)の秀逸句としてが選ばれた句であれる。「憲法9条を世界の9条に」との投句者(福岡の「名誉教授」)の思いに、仲畑さんが強く共感したのであろう。相前後して自民党の重鎮、古賀誠さん(79)が昨年上梓した『憲法九条は世界遺産』が同紙の書籍広告欄に掲載された。自民党の幹事長も務めた古賀氏には憲法9条への強い思いがあるようにうかがわれ、さっそく同書を購入。こうした書籍がほかにあるかを調べてみて、お笑い芸人・爆笑問題の太田光さんの共著に『憲法九条を世界遺産に』があることを知った。古賀さんと太田さんの主張に耳を傾けつつ、憲法9条が世界遺産になり得るかを考えてみた。 “Lapiz 2020春号 びえんと Lapiz編集長 井上脩身” の続きを読む

Lapiz 2020春号 巻頭言 Lapiz編集長 井上脩身

今年は60年安保からまる60年になります。安保条約改定を図り、その批准のために強行採決をした岸信介首相(当時)の孫、安倍晋三首相は「この60年、日米関係は強固になった」と岸元首相を賛美しています。おそらく安倍首相は、国会の前だけでなく、日本中で「岸を倒せ」のデモが渦巻いた熱狂的なエネルギーを、イメージとしてとらえることができないのでしょう。あるいは単純に「おじいさんが間違っているはずがない」と思っているのかもしれません。

写真:1960年6月18日の国会をうめたデモの渦の上空写真を前面に出した『60年安保闘争の時代』の表紙 “Lapiz 2020春号 巻頭言 Lapiz編集長 井上脩身” の続きを読む

Lapiz2020春号は3月1日発行予定です!

Lapiz (ラピス )はスペイン語で鉛筆の意味。  地球上には、一本の鉛筆すら手にすることができ ない子どもが大勢いる。 貧困、紛争や戦乱、迫害などによって学ぶ機会 を奪われた子どもたち。鉛筆を持てば、宝物のよ うに大事にし、字を覚え、絵をかくだろう。
世界中の子ど たちに笑顔を。

Lapizにはそんな思いが込められている。

写真:ベイルート郊外の村で