渡来人たちの宴「朱智神社で見つけたスサノオ」片山通夫

辟邪絵(奈良国立博物館)で牛頭天王をつかんで食べる天刑星

京都府京田辺市に「天王」という集落がある。かなりの山間の田舎だ。バスが通っているが2時間に1本程度。筆者はその天王といういう地名にひかれて少し調べてみた。集落の端の山の上に朱智神社という古い神社があるという。京田辺市のいわれの書かれているホームページによると、朱智神社の祭神は迦爾米雷命 建速須佐之男命 天照国照彦火明命となっている。
朱智神社は迦爾米雷命(かじめいかずちのみこ)=(神功皇后の祖父)を主神とし、古代この地一帯に勢力のあった息長氏(おきながし)の祖神を祭っている式内社だとか。天照国照彦火明命は太陽光や熱の神格化だという。 “渡来人たちの宴「朱智神社で見つけたスサノオ」片山通夫” の続きを読む

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渡来人たちの宴《日食》片山通夫

天岩戸の前で踊る天鈿女命

 少し話がずれる。アマテラスも卑弥呼も太陽をあがめ、利用し、そして自らの化身を太陽とした。その象徴が鏡であったことはすでにのべた。

 古代の社会では勿論地球が丸いことや月が地球の周りを公転していることなど、知る由もなかった。また、自分の住む地域から遠く離れて移動することもなかったので、月食や日食は自分のす住む地域かその周辺での見ることになる。そしてこれらの現象は現代のように予測のつくはずもなく「突然」起こる。故に人々は恐れおののくこととなる。 “渡来人たちの宴《日食》片山通夫” の続きを読む