原発を考える《敵基地攻撃能力と原発》一之瀬明

北朝鮮のミサイル

なんでも仮想敵国から攻撃を受ける前にこちらから先制攻撃できるように閣議決定したとか。16日に閣議決定された安全保障3文書の改定で、新たに保有することになったのが「敵基地攻撃能力(反撃能力)」だ。
何のことはない、「やられる前にやっちまえ」ということのようだ。ロシア、北朝鮮や中国を想定していると、これは大変なことだと想像がつく。 “原発を考える《敵基地攻撃能力と原発》一之瀬明” の続きを読む

Opinion《防衛費と大災害》貝塚次郎

初めに

内閣府がまとめ2019年4月に発表された資料によると、南海トラフ地震の被害の想定によると次のようになります。

時期         2035年を中心に前後5年(地震予測モデル)
想定規模       マグニチュード9.1(東日本大震災の約10倍の規模)
想定震度7の地域   10県 151市町村
津波の高さ      最大34m  到達時間 最短2~3分(高知・和歌山)
想定される被害地域  静岡県から宮崎県 地域人口 約6600万人
想定される被害
死者          32万人
建物の倒壊      約238万戸
避難者(1週間後)  960万人
食料の不足      9600万人分
経済的被害      220兆3000億円

上記が今後十数年の間に必ず起こる南海トラフ地震の概略です。 “Opinion《防衛費と大災害》貝塚次郎” の続きを読む

宿場町・大和街道 上柘植(かみつげ)宿《芭蕉の生まれ故郷説を探る 02》文・写真 井上脩身

大和街道に面した旧上柘植宿の街並み

芭蕉は寛永21(1644)年、伊賀国阿拝郡(現伊賀市)で、柘植郷の土豪の一族の出身である松尾与左衛門の次男として生まれたとされている。13歳のとき、父が死去し、兄半左衛門が家督を継いだが、生活は苦しかったという。芭蕉は『芳野紀行』(別名『笈の小文』)のなかで、「父母のいまそかりせばと慈愛の昔も悲しく、思ふ事のあまたあり」と記しており、母への思慕の念を生涯いだきつづけていたことは間違いないであろう。

本陣跡辺りに高札場

本陣跡付近に建てられた高札場

『野ざらし紀行』のなかで訪ねた故郷が上柘植であるとは前掲書には書いていないが、「北堂の萱草も霜がれ果て」という言葉から、今は「忍者の里」として観光客でにぎわう上野より上柘植の方がふさわしいのでないか、というおもいがつのった。JR東海道線の草津駅で草津線に乗り換え約1時間、柘植駅に着いた。駅舎は素朴な田舎駅である。駅の前には商店ひとつなく、終着駅とは思えない静かなたたずまいだ。やはり上柘植の方がふさわしい。そんな感傷的な気分になった。 “宿場町・大和街道 上柘植(かみつげ)宿《芭蕉の生まれ故郷説を探る 02》文・写真 井上脩身” の続きを読む

連載コラム・日本の島できごと事典 その85《1万5,528島》渡辺幸重

新基準による島嶼数(『島へ!』2022年12月号記事より)

 日本は島国です。では、日本に島はいくつあるでしょうか。これまで公式には1987(昭和62)年に海上保安庁が最大縮尺海図と2万5千分の1地図からカウントした 6,852」とされてきました。「満潮高水位1m以上」「周囲0.1km以上」などが基準とされ、北海道、本州、四国、九州の4島や北方四島も含まれます。ところが今年12月、日本の島嶼数を「15,528」とする『新版 日本の島事典』が発刊されました。国土地理院地図基礎データを使って新しい基準「周囲0.1㎞以上の自然島+周囲0.1㎞未満の名前が付いた島」によって数え直したということです。 “連載コラム・日本の島できごと事典 その85《1万5,528島》渡辺幸重” の続きを読む

徒然の章《紅葉は忘れない》中務敦行

今年の夏は9月まで猛暑が続いた。「今年のもみじはアカンなあ」と思っていた。これまで、暑い夏の秋は葉が枯れたようになって、もみじの撮影はイマイチだった。今年はどうだろう?ところがどうして、きれいに色づきしかも長持ちしたのだ。
11月のなかばから、終わりまで週3~4日を撮影にあてたが、いずこもきれいだった。上越方面から始まり、11月いっぱい。12月になっても撮影可能なところがあると思われる。
「赤目四十八滝」ここの紅葉は山の上の方にある。流れの穏やかな水面に映ったもの。
「霧の朝」は11月の初め、早朝に発生した霧の中での撮影。
「法然院」は京都東山に寺はどこも、人出で賑わい人気の山門には行列ができたとか。
「金剛輪寺」は山内の池に映った紅葉をバックに、落ち葉が浮いてなお参拝者を魅了した。
「北野天満宮」は梅の花で有名だが、もみじ苑が人気だ。写真はコンクリートの通路に散った落ち葉が、踏み固められたもの。
その上に新しい落ち葉が・・・。 “徒然の章《紅葉は忘れない》中務敦行” の続きを読む

心象《丹波の国》片山通夫

丹波の国とは、古くは「たには」とも称し、「旦波」、「但波」、「丹婆」、「谿羽」などの表記も見られる。藤原宮跡出土木簡では例外を除いて全て「丹波」なので、大宝律令の施行とともに「丹波」に統一されたと考えられている。 その中心となるのが京都府亀岡市と福知山市と兵庫県丹波篠山市ではないだろうか。 “心象《丹波の国》片山通夫” の続きを読む