心象《丹波の国》片山通夫

丹波の国とは、古くは「たには」とも称し、「旦波」、「但波」、「丹婆」、「谿羽」などの表記も見られる。藤原宮跡出土木簡では例外を除いて全て「丹波」なので、大宝律令の施行とともに「丹波」に統一されたと考えられている。 その中心となるのが京都府亀岡市と福知山市と兵庫県丹波篠山市ではないだろうか。 “心象《丹波の国》片山通夫” の続きを読む

神宿る。《榎・蘇武橋》片山通夫

この榎(エノキ)は「幹周/5m、樹高/14m、樹齢/推定420年」と案内板に書かれている。奈良県橿原市今井町の入口にデンと構えている。今井町は江戸時代の面影を色濃く残している橿原市の町だ。橿原神宮で有名。《日本最古の正史ともされる『日本書紀』において、日本建国の地と記された橿原。天照大神〈あまてらすおおかみ〉の子孫である神日本磐余彦火火出見天皇〈かむやまといわれひこほほでみのすめらみこと/※後の神武天皇〉が、豊かで平和な国づくりをめざして、九州高千穂の宮から東に向かい、想像を絶する苦難を乗り越え、畝傍山〈うねびやま〉東南の麓に橿原宮を創建されました。》とは神宮のHPに記載されている。その町にある榎、もう神が宿っていてもおかしくはない。

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新刊書紹介

新刊のお報せ《新版 日本の島事典 》編集室


*『新版 日本の島事典』* 上下卷計1,600頁 ¥77,000(税込)
監修・編著:長嶋俊介・渡辺幸重 三交社刊
2022年12月6日刊行予定

27年ぶりの改訂新版で国土地理院地図情報をベースに日本の島嶼(島・岩礁)を精査し、新定義「周囲0.1㎞以上及び0.1㎞未満の名称付き自然島」による我が国の島嶼数を初めて1万5,528とした。本書は、これを基に有人島など歴史的に重要な約2,000の島の「沿革」を著し、都道府県別に無人島・人工島などを含む

島嶼の「現在」を示した歴史的大著である。上製本、ケース入り、分売不可。
◎内容
・はじめに 基礎データ(島数概要)
・第1部 日本の島々(解説編)
・第2部 島々の歴史(年表編)
・第3部 島嶼県別集計(データ編)

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片山通夫写真集 ”ONCE UPON a TIME”
60年代から撮り続けたドキュメンタリー220点あまりを収録した写真集。1960年代のキューバ、「北送」と呼ばれた在日朝鮮人の祖国帰還の新潟港。ベイルートの重信房子、ブルガリア、チェコ、ルーマニアなど東欧諸国の民主化や廃墟となったチョルノブイリ、作者のライフワークとなったサハリンの戦後問題。
そして時代を映す日本の折々の風景を
モノクロームで描いた作品集。オンデマンド印刷。
全286頁。モノクローム写真239点を収録。
発行 publishing house Lapiz
本体価格 3600円(税込)+送料(370円)
お問合せ・ご注文はメールで。
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近刊解説《片山通夫写真集 ONCE UPON A TIME》井上脩身

「片山作品に見る冷戦下のフォトジャーナリズム」 001

片山通夫さんは私と同い年の1944年生まれである。高校に入学したのが1960年、いわゆる安保の年だ。安保条約はつまるところ東西冷戦のなか、わが国がアメリカの核の傘に入ることであったといえるだろう。核戦争の恐れは1962年のキューバ危機により具体的恐怖となり、人類は核の均衡という緊張状態のなかで息をつめて生きていくことになる。こうした時代背景をうけて、若き日の片山さんはカメラを手にキューバにとび、米ソ対立の最前線にあるカリブの国の人たちの実相に迫った。そこで磨いたカメラアイはやがて日本の敗戦でサハリンに取り残された朝鮮人に向ける。深いしわの奥ににじむ誇りと尊厳。片山さんはレンズを通して物言わぬ辺境の地の人たちに寄り添う。そこに私はフォトジャーナリストとしての鋭い時代感覚と温もりある人間性をみる。 “近刊解説《片山通夫写真集 ONCE UPON A TIME》井上脩身” の続きを読む