2018autumn 《 巻頭言》Lapiz編集長 井上修身

袴田事件の再審請求について東京高裁は6月11日、請求を棄却する決定をしました。静岡地裁の再審開始決定を取り消し、袴田さんの死刑確定判決を維持するものです。私はこの決定に対し、強い憤りをおぼえます。袴田事件の証拠をつぶさに検討すれば、冤罪であることが明らかだからです。再審の根本精神は「無辜の救済」。東京高裁の裁判官は「罪なき人を罰してはならない」という司法の余りにも当然の基本をかなぐり捨て、いったん決めた裁判をなにがなんでも守るという頑迷な態度に凝り固まっているようです。 “2018autumn 《 巻頭言》Lapiz編集長 井上修身” の続きを読む