2018autumn原発を考える《帰還でも戻らないふるさと》井上修身

『福島第1事故7年 避難指示解除後を生きる』に紹介された避難指示解除後の現実に、千葉地裁での原発訴訟の弁護側主張と柳田邦男氏のコラムを重ね合わせると、避難指示解除後も「ふるさと喪失」状態が続いていることがわかる。逆にいえば「ふるさと喪失」状態を放置したまま、政府は帰還を急いだのだ。
同書は海が汚染された漁港の悩みも取り上げている。寺島氏は、安倍首相がオリンピック招致演説で汚染水について「アンダーコントロール」と国際公約したことに焦点をあて、「公約の手前、オリンピックの前に福島第一原発が抱える問題の目に見える解決や復興ぶりを見せたいというのが政府の本音ではないのか」と指摘している。 “2018autumn原発を考える《帰還でも戻らないふるさと》井上修身” の続きを読む