連載 寒い冬の夜話《丹波篠山に見たネムリ神 002》片山通夫

天満神社 丹波篠山市
ネムリ神

なんでも不思議な話。・・・というか誰にもわからない風習のようだ。地元紙”丹波新聞”によると、《いわれ不明の正月神事 薄れ行く風習 謎の「ネムリ神」板に過去・現在の男女 住民「意味わからへん」》
とあり、兵庫県丹波篠山市の上板井集落の天満神社が舞台だ。その年の宮当番が檜の丸太から板を切り出して創る。板にはそれぞれ男女二人の図が描かれてそれが二組。正月元旦に神社の境内に祀られる。
天満神社は文安2年(1445)11月10日創建。その名の通り菅原道真が祭神である。丹波新聞によると地元の人にも「意味はさっぱり分からないようだがずっと続いている」そうである。男女二組の板は「ネムリ神」と呼ばれているが、その根拠も不明だそうである。そしていずれにしても山間の集落の風習である。農業に関係しているとみるのが妥当だと思う。