宿場町・大和街道 上柘植(かみつげ)宿《芭蕉の生まれ故郷説を探る 01》文・写真 井上脩身

芭蕉

 松尾芭蕉の生地は三重県伊賀市上野といわれ、かつて芭蕉ゆかりの地を訪ねたことがある。ところが上野の約12キロ東に位置する同市の上柘植が生地という説があることを最近知った。調べてみると、そこは大和街道上柘植宿があったところだ。大和街道は東海道関宿から奈良に至る道である。芭蕉は何度も伊勢神宮を参拝した後、古里に帰り、さらに大坂方面に向かっている。その際、大和街道を使ったに違いなく、上柘植宿は芭蕉にとって思い出深い宿場であったはずだ。あるいは芭蕉の息吹が感じられるのではないか。秋が深まるなか、上柘植宿を訪ねた。 “宿場町・大和街道 上柘植(かみつげ)宿《芭蕉の生まれ故郷説を探る 01》文・写真 井上脩身” の続きを読む