原発を考える《大手を振り始めた原発プロパガンダ》文・井上脩身

『原発プロパガンダ』の表紙

 岸田文雄首相は8月24日、次世代原発について開発・検討する方針を打ち出した。それまで政府は原発の新増設・建て替えについて「想定していない」としており、前触れのない唐突な方針変更であった。だがこの日、読売新聞が原発に運転再開について初めて賛成が反対を上回ったとの世論調査結果をオンライン上で明らかにしており、岸田首相はマスコミの動向を注視したたうえで方針を示した可能性をうかがわせた。福島第一原発の事故後、原発推進を後押しする論調は影を潜めていたが、ウクライナ戦争によってエネルギー問題が深刻化するなか、原発推進派マスコミが大手を振りはじめた。 “原発を考える《大手を振り始めた原発プロパガンダ》文・井上脩身” の続きを読む