千夜一夜の夏《幽霊と妖怪「モノノケたちの宴」》片山通夫

源頼光の土蜘蛛退治を描いた『源頼光公館土蜘作妖怪図』

幽霊か妖怪かは定かに見分けがつかない「モノノケ」がこの季節には出没する。ただよほどの感性の持ち主でないとそのモノノケの存在はわからない。モノノケ側からすれば、歯がゆいとイライラしているかもしれない。この季節とはお盆の頃である。
そのモノノケたちは理不尽にも、自らの意思とは違って殺された人々を指す。交通事故や殺人事件などで亡くなった方々も勿論だが、主な「構成モノノケ」は戦争犠牲者だ。例えば先の戦争に参加した兵隊、その兵隊に殺戮された人々など、様々な形で理不尽にも殺された人々のいわゆる亡霊はこのお盆の季節にやはりあの世から「帰って来れるのだろうか」と思う。世界中に数多いるこれら亡霊はどこへ帰れるのか。ある者は家族のもとに帰れるだろう。しかし例えば沖縄戦、ヒロシマやナガサキで一家もろとも犠牲になった場合は?
宙に迷う魂はただただ宙を舞うばかりである。

奇しくも今日8月15日は終戦記念日。      魂の安らかならんことを。                                                                                                合掌。  (完)

千夜一夜の夏《幽霊と妖怪》片山通夫

酒呑童子は妖怪か否かは定かではない。一説には山賊だという話もあるようだ。当時は鬼に分類されていた。ところで平安時代の葬式というか死者の遺体はどのように処理されていたか調べてみた。平安初期の律令の細則である『延喜式』には「死」を穢れとする意識が強く見られ、その穢れへの対処法なども示されている。 死者が出た場合は、関係のない者は遺体に触れない、また触れた場合は、一定期間は他人に接することを避け、清めを行うという慣習があったようだ。 “千夜一夜の夏《幽霊と妖怪》片山通夫” の続きを読む

千夜一夜の夏《幽霊と妖怪》片山通夫

さて幽霊や妖怪の本場と言えばやはり1200年以上の歴史を誇る京都がダントツだと思われる。何がダントツかと言えば一番「出そうな場所が多い」と言うことに尽きる。特に妖怪は平安の時代にはずば抜けて多かった。狐が母だという陰陽師・安倍晴明に至っては妖怪を退治するのが仕事だったようで、天文学(呪術・科学)に長けて式神を自在に操った。 “千夜一夜の夏《幽霊と妖怪》片山通夫” の続きを読む

千夜一夜の夏《幽霊と妖怪》片山通夫

さてその幽霊だが日本にも古来から伝わる話があまたある。人の怨念がこの世に残って、恨みを晴らそうとする話が多い。

反魂香之図・丸山応挙画(部分)

ところで幽霊には足がない。これ一つの不思議。いや、不思議でもなんでもない。「反魂香」という伝説上のお香があった。落語に出てくる話でそのお香を焚くと愛妻だった幽霊がお香が燃えている間姿を現す。お香を焚いている間だから煙で足が見えない。その状況を丸山応挙と言う有名な画家が描いた。足の見えない幽霊を…。

反魂香はんごんこう :焚けば死人の魂を呼び返し、その生前の姿が煙の中に現れるといわれる想像上の香。 返魂香ともいう。(落語
丸山応挙:享保18年5月1日(1733年6月12日)- 寛政7年7月17日(1795年8月31日))は、江戸時代中期~後期の絵師。

写真散歩・石の風景《清滝川・周山街道沿い》片山通夫

高山寺前を流れる清滝川

京都の北に向かう街道に周山街道がある。若狭から都へ鯖を運ぶ鯖街道の一つだ。明智光秀が築いた城を中国の周の武王の故事にならい周山城と名づけたことに由来する。(完)

周山城は坂本城(大津市)、亀山城(京都府亀岡市)、福知山城(京都府福知山市)と並び、明智光秀が築城したとされる城。文献にほとんど記載がない謎めいた城だが、残存状態が格段によく、光秀の築城技術が見られるという点では群を抜く。しかも、機能した時期が限定され、当時の築城技術を考察する上でも学術的価値が高い。朝日新聞から

写真散歩・石の風景《水かけ不動尊・法善寺横丁》片山通夫

大阪・法善寺横丁の水かけ不動

昭和時代にはよく流行り歌にも出てくる不動明王。

そんなお不動様をHPから拾ってみた。
法善寺が空襲や横丁火災の困難を乗りこえられたのは、この街と共に生きる人情と信仰の「おかげ」でした。
私たちがお不動さんに「まいどおおきに」「おかげさんで」とお参りすれば、お不動さんは「こちらこそおおきに」と、救いの手をさしのべてくださいます。
こんな風に互いを思いやり、助け合い、支え合える“あったかい心”を、たくさんの方におすそ分けしたいと願っています。

千夜一夜の夏《幽霊と妖怪》片山通夫

お断り:ここに書く話は全てインターネットで見つけた話です。
https://thegate12.com/jp/article/340#content-2

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日本の怪談などに登場する幽霊や妖怪。幽霊とは「死んだ人の霊」で、妖怪とは「奇怪現象や非日常的な存在」のことを指します。日本人にとって馴染みのある言葉ですが、その意味の違いを聞かれると、なんとなくしか答えられないという人も多いはず。実は幽霊と妖怪にはそれぞれ定義があり、別のものとして扱われているんです。まずはここで、幽霊と妖怪の定義を見ていきましょう。幽霊とは「死んだ人の霊」や「成仏できなかった魂の姿」のこと。この世に未練や恨みがあって成仏できない死者が、幽霊となって因縁のある人の前に姿を表すとされています。幽霊の多くは、この世に思いを残したまま死んだ者であるため、その望みや思いを聴いて、執着を解消して安心させることで、姿を消すとも言われています。 “千夜一夜の夏《幽霊と妖怪》片山通夫” の続きを読む

写真散歩・石の風景《マーブルビーチ》片山通夫

マーブルビーチは関西空港の向かい側にある人工の浜である。
真っ白い小石がびっしりと敷き詰められていて、関西空港で発着する航空機を眺めることができる。天気のいい日には真っ赤な太陽が海に沈むさまを眺めながらという贅沢なスポットだ。