編集長が行く《墓仲間・芭蕉と木曽義仲 上》文・写真 Lapiz編集長 井上脩身

~義仲寺で俳聖の心をさぐる~

義仲寺

新型コロナウイルスの新規感染者が減少し、緊急事態宣言が解除された10月初旬、大津市のJR膳所駅に近い義仲寺をたずねた。木曽義仲をまつるこの寺に松尾芭蕉も葬られ、墓が隣り合っていると聞いたからである。芭蕉は「おくの細道」の旅で、源義経の終焉の地とされる奥州・平泉の衣川をたずね、「夏草や兵どもが夢の跡」という有名な句を詠んでいる。素人めには、義経に思い入れが強かったとみえる芭蕉がなぜ、義仲のそばで死後を送ろうとしたのだろう。来年は『おくの細道』が刊行(元禄15=1702)されて330年になる。俳聖の心の奥をうかがってみたくなったのである。 “編集長が行く《墓仲間・芭蕉と木曽義仲 上》文・写真 Lapiz編集長 井上脩身” の続きを読む