Lapiz2021夏号 Vol.38《巻頭言》Lapiz編集長 井上脩身

浦島充佳著『新型コロナ データで迫るその姿』(化学同人)の表紙

感染症や疫学が専門の医師、浦島充佳さんの近著、『新型コロナ データで迫るその姿』(化学同人)を読んでいて、懐かしい言葉に出合いました。「ネアンデルタール人」。中学生のころ、旧人類の一つとして習ったように記憶しています。現在は旧人に分類されているそうです。そのネアンデルタール人のもつ遺伝子が新型コロナの重症化と強い相関があると浦島さんはいいます。ネアンデルタール人は3、4万年前に絶滅したとされています。ところがその遺伝子が21世紀の感染症と大いに関係ある、と語るのがほかならぬ浦島という名字の研究者ですから不思議な因縁をおぼえます。コロナ問題は人類が古代から抱えていたのかもしれません。 “Lapiz2021夏号 Vol.38《巻頭言》Lapiz編集長 井上脩身” の続きを読む