宿場町シリーズ《有馬街道、小浜宿》文、写真 井上脩身

歌劇の町の酒造りの村 ~種痘免許を持つ医師がいた~

除痘館が山中良和に発行した種痘医免許証(ウィキペディアより)

手塚治虫が『陽だまりの樹』をかきだして40年になると何かの記事でみて、この連載漫画をよんでみた。幕末の動乱に巻きこまれながら、種痘の普及につとめた医師、手塚良庵の物語だ。良庵は緒方洪庵の適塾に学んだという。適塾のホームページを開いてみて、適塾が運営する除痘館が摂津・小浜村の山中良和に種痘医免許証を出していることを知った。小浜は現在の宝塚市のほぼ中央に位置し、治虫が5歳のころから住んだ村だ。調べてみると小浜には有馬街道の宿場があり、山中家は宿場内で造り酒屋を営んでいたことがわかった。宿場跡は宝塚大劇場から東に1キロしか離れておらず、治虫も宿場跡を訪ねたにちがいない。歩きながら良仙と山中良和が治虫の頭の中で重なり合ったかもしれない。そんな思いにかられ、小浜宿跡をたずねた。 “宿場町シリーズ《有馬街道、小浜宿》文、写真 井上脩身” の続きを読む

お詫びと訂正 Lapiz編集部

連載コラム・日本の島できごと事典 その27《家人(やんちゅ)制度》渡辺幸重
2021年6月9日

記事中の『大奄美史』(曙夢著、1949年)は『大奄美史』(昇曙夢著、1949年)と著者名が間違っていましたのでお詫びして訂正いたします。