編集長が行く ー下ー《暴かれた財務省トップ官僚の不正》文、写真 Lapiz編集長 井上脩身

―森友事件で自殺した役人の怨念の手記―

ワナにはまった籠池前理事長

近畿財務局が入っているビル(ウィキペディより)

赤木氏の手記を報じた「週刊文春」の記事 森友問題にかかわる公文書改ざんが、「私や妻が関係していたということになれば、首相も国会議員も辞める」と安倍首相が答弁したことから始まったことは繰り返しふれた。なぜ安倍首相は大見えを切ったのだろうか。その理由がわかれば森友事件のナゾが解けるように思われる。本項ではそのナゾに迫りたい。
『国策不捜査――「森友事件の全貌」』によると、2014年3月4日、籠池前理事長とその妻が昭恵夫人とホテルオークラ東京の割烹料理店で会ったとき、夜の10時になったので、安倍首相から昭恵夫人に携帯電話が入った。元々、この会合には安倍首相も加わることになっていたが、急用ができてドタキャンされていた。首相自身、塚本幼稚園での講演ができなくなってお詫びのはがきを送っていることも併せて考えると、少なくとも昭恵夫人が小学校建設に何らかの形で関わったことは知っていたに違いない。安倍首相に昭恵夫人のかかわりを隠せるという確信がなければ、大見え発言はできなかったはずである。 “編集長が行く ー下ー《暴かれた財務省トップ官僚の不正》文、写真 Lapiz編集長 井上脩身” の続きを読む