びえんと《「アンダーコントロール」を中心に安倍前首相発言のウソを考える》Lapiz編集長 井上脩身

桜を見る会

安倍晋三前首相の後援会が主催した「桜を見る会」前夜祭の参加費用問題に関し、2020年12月25日に行われた衆院議院運営委員会での安倍氏の答弁に私はあきれかえった。平たくいえば秘書のウソを真にうけたというのだ。見えすいたウソをつく方もつく方だが、それを信じたというなら、前首相は社会人としての最低限の判断力もないことになる。それでは7年8カ月にも及ぶ憲政史上最長の政権を維持できるはずがない。安倍氏を大ウソつきとみるしかないだろう。しかし、朝日新聞記者、三浦英之氏の『白い土地――ルポ「帰還困難区域とその周辺」(集英社)を読んで、いささか考えを改めた。安倍という人は、身内や側近官僚の忖度発言にひそむウソを見抜く能力が本質的に欠けているように思えるのだ。単なる世間知らずのボンボンにすぎないのではないか。そのボンボンにウソの情報を流して長期間背後から操った影の人物はいたのでは、という疑念を私はいだいている。 “びえんと《「アンダーコントロール」を中心に安倍前首相発言のウソを考える》Lapiz編集長 井上脩身” の続きを読む